近5年の優勝馬
回数 | 馬場 | 優勝馬 | 性齢 | タイム | 優勝騎手 | 管理調教師 | 馬主 |
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第60回 | 良 | ショウワモダン | 牡6 | 1:31.7 | 後藤浩輝 | 杉浦宏昭 | 山岸桂市 |
第61回 | 良 | リアルインパクト | 牡3 | 1:32.0 | 戸崎圭太 | 堀宣行 | (有)キャロットファーム |
第62回 | 良 | ストロングリターン | 牡6 | 1:31.3 | 福永祐一 | 堀宣行 | 吉田照哉 |
第63回 | 良 | ロードカナロア | 牡5 | 1:31.5 | 岩田康誠 | 安田隆行 | (株)ロードホースクラブ |
第64回 | 不 | ジャスタウェイ | 牡5 | 1:36.8 | 柴田善臣 | 須貝尚介 | 大和屋暁 |
そもそも3歳馬自体の出走が少ないのはあるが4歳馬の優勝も少ない傾向にある。実際全64回中4歳馬の優勝自体は26度もあるのが、過去10年だと1頭、過去20年でも4頭にしかならない。昔は4歳馬が勝つレースだったのが勝てないレースになりつつある。
なぜ4歳馬が勝てないのだろうか?
4歳馬出走頭数の減少
一番の理由は4歳馬の出走が減少していることにあるだろう。分母が少なければ勝利の絶対数も減らざるをえない。
ただし4歳馬の出走が減少しているのは安田記念の魅力が落ちているせいではない。
4歳馬収得賞金半減ルール
競走馬が出走するためには各競争ごとに定められた条件をクリアする必要がある。そして、各競走・各コースごとに最大出走頭数が定められているため、応募が制限より上回れば何らかの方法で選別をする必要がある。
その選別に使用されるものに収得賞金というものがある。
収得賞金の詳しい説明は割愛するが、収得賞金が多い順に希望のレースへ出走する機会は多くなる仕組みだ。
この収得賞金は単純に毎年積み重なっていくものではあるのだが、夏競馬が始まる直前に4歳馬のみ半減されてしまう。そして、安田記念は夏競馬の初週なので、4歳馬にとって他の古馬と収得賞金争いをするのが非常に困難となるのだ。
早い話が、4歳馬にとって年上連中と同レベル程度では出走すら困難になってしまう、というわけ。
さらに安田記念は最大18頭の出走というものの、レーティング上位5頭、優先出走権、外国馬、地方馬のために多く枠を準備しているため、収得賞金順では相当上位にいないと出走除外となってしまうケースが多々ある。実際に有力4歳馬が出走除外されたケースとして2013年のクラレントなどがあげられる。
何のための半減ルールなのか?
4歳馬にとっと不利になるだけに見えるこのルールは一体なんのために存在するかといえば、2歳3歳時にピークを迎えてしまった競走馬の救済措置にあると言われている。
早熟なために2歳時に収得賞金2000万円揃えてしまった場合、それ以降OP競走にしか出走ができなくなる。しかし2歳時のまま成長が伸び悩んでしまえば同クラスの競走馬相手に勝負をするのが大変になってしまう馬も実際に多い。
そこで4歳時に収得賞金を半減することで、勝負になるレースを選ぶことが出来るようにするというのが目的だ。
4歳馬にとってメリットもあるとは言えるが上を目指す馬にとってはデメリットでしかないので改善要求は再三関係者から提案されるものの特に動きもないままだ。
安田記念予想における対策
しかし4歳馬が出走しづらいことにおける安田記念の予想への影響は特にない。
このルールにおける影響が一番大きいのは本来上のクラスのレースに出走するレベルの馬が出てくる条件戦で狙い目を見つけるときだろう。